東京湾、その豊かな自然と文化を守り伝える東京湾学会を目指して


東京湾学会会長 中村俊彦

  日本列島のほぼ中央に位置する東京湾は、館山湾の造礁サンゴに代表される黒潮がもたらした熱帯からの生物、そして北の海から親潮に乗りやってくるサケと、まさに世界の南北の動植物が出会い共に生息・生育するきわめて特別な海域です。また流域の山河から外海の深海をつなぐ東京湾及びその湾岸域の多様な地形・地質は、その生物多様性をいっそう豊かなものにしてきました。

 今から数千年前の縄文時代、当時の東京湾は温暖化により現在に比べ3〜4m海面が高く、その最奥は群馬県邑楽郡板倉町付近にまで達し、現在の関東平野の低地や谷津田の部分には広大な干潟が広がっていました。この干潟は魚貝類をはじめ海藻や海鳥など豊かな生物多様性の里海として多くの人々の暮らしを支え、その営みがもたらした貝塚の密度は世界一ともいわれています。このような多くの貝塚をはじめ、東京湾及び湾岸域に暮らす人々が育んだ文化の所産は、私たちに、東京湾の自然の豊かさとともに自然と調和・共存する人々の姿を今に伝えてくれます。

 しかしながら今の東京湾、その湾岸域に人口2000万人以上という世界一の大都市を支え、赤潮や青潮の発生に象徴される海域環境の汚染・劣化、また干潟の埋立や海岸のコンクリート化により海辺も改変され、その豊かな自然は衰退し、長く培われてきた文化も急速に失われてきています。

 このように多くの課題を抱える東京湾ですが、私たちは、子どもたちの未来のためにも、その自然や文化をしっかり誌し調査研究することにより、その素晴らしさを守り伝える東京湾学会を目指したいとおもいます。多くの皆さんのご参加、ご支援をお願い致します。


 東京湾学会 会長 中村 俊彦

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